キッティングとは 
作業内容や重要性、サービスメリットについて解説

デバイス導入や管理を効率的&効果的に行う鍵となる”キッティング”
その作業内容や重要性、そしてサービス活用のメリットなどについて解説!

デバイス導入や管理を効率的かつ効果的に行うことは、現代の企業や組織において極めて重要なプロセスです。生産性や競争力の向上を可能とするキッティングについて、作業内容・重要性・効率化や品質管理とトラブルシューティング、また、キッティングサービスを活用する際のメリットやサービス選定のチェックポイントなどを深く掘り下げていきます。

キッティングとは

キッティングとは、PCやスマートフォン、タブレットなどのデバイスに対して、デバイスを使えるようにするために各種設定やソフトウェアのインストール、ハードウェアの構成などを行う作業全般のことを言います。

キッティングはデバイス設定の効率化や標準化を実現し、業務効率向上やセキュリティ強化に貢献します。また、ITサポートコスト削減やコンプライアンス確保につながり、デバイスの寿命延長や環境負荷軽減にも効果があります。これらのメリットにより、組織全体の運営がスムーズになります。

キッティングとは

キッティングサービスとは

キッティングサービスは、キッティング作業を専門的に行う会社が提供するサービスです。これにより、企業は自社で作業を行う手間やコストを削減できます。キッティングサービス会社は、様々なデバイスやソフトウェアに対応したスキルと経験を持ち、迅速かつ正確な作業を提供します。キッティングサービスの提供範囲は、会社によって異なりますが、一般的に以下のようなサービスが含まれます。

キッティングの作業内容

  • 商品の取り出し・検品・電源チェック
  • 周辺機器の取り付け
  • BIOSのセットアップ
  • OSのインストールおよび基本設定
  • ネットワークの設定の構築
  • 業務アプリケーションの導入とライセンス認証
  • アップデートとパッチのインストール
  • ドライバーとツールの設定調整
  • セキュリティ対策の適用
  • ドメイン参加・動作確認
  • 管理用ラベルの貼り付けと台帳記入

キッティングサービス会社は、最新の技術動向やセキュリティ対策に精通しており、企業が自社でキッティングを行う場合に比べて、より効率的かつ安全なデバイス環境を提供できます。また、専門的なスキルが必要な作業やトラブルシューティングも、キッティングサービス会社が対応するため、企業はITスタッフの負担を軽減できます。

さらに、キッティングサービス会社は、企業のニーズに応じてカスタマイズされたサービスを提供することができます。例えば、特定のアプリケーションや設定が必要なデバイスや、特定の部署やプロジェクトに対応したキッティングを行うことが可能です。

キッティングサービスを利用することで、企業は自社のITインフラをより効率的かつ安全に運用することができ、組織全体の生産性向上に貢献します。

キッティングの作業

キッティングの作業内容は多岐にわたります。まず、デバイスを取り出し、通電確認を行います。これにより、初期不良や機能不全を事前に検出できます。次に、必要な周辺機器を接続し、ハードウェアの構成を整えます。これには、キーボードやマウス、プリンター、モニターなどが含まれます。

キッティング

その後、BIOS(基本入出力システム)のセットアップを行い、デバイスの基本動作を確認します。これには、起動順序の設定やCPU・メモリの調整などが含まれます。続いて、オペレーティングシステム(OS)のインストールと基本設定を行います。これには、言語設定、ディスプレイ設定、ユーザーアカウントの作成などが含まれます。

さらに、ネットワークの設定を行い、インターネット接続や組織内ネットワークへのアクセスを可能にします。これには、Wi-Fi設定やLANケーブル接続、VPN設定などが含まれます。業務アプリケーションのインストールとライセンス認証を行い、デバイスが業務で使用できるようになります。

また、OSやアプリケーションのアップデートセキュリティパッチのインストールを行い、デバイスの安全性を確保します。さらに、各種ドライバーやツールの設定調整を行い、デバイスのパフォーマンスを最適化します。

セキュリティ設定も重要な作業の一部です。ファイアウォールの設定、ウイルス対策ソフトのインストールと更新、パスワードポリシーの適用などを行い、デバイスを外部の脅威から守ります。また、データの暗号化やリモートワイプ機能の設定なども含まれることがあります。

デバイスが所定の設定になったら、ドメイン参加や組織内のグループポリシー適用を行い、デバイスの一元管理を実現します。これにより、組織内のデバイス設定が統一され、トラブルが発生しにくくなります。

最後に、管理用ラベルの貼り付けと台帳記入を行い、デバイスの管理を効率化します。デバイスのシリアル番号やアセットタグ番号などを記載し、デバイスの所在や使用状況を追跡できるようにします。

全ての作業が終了したら、動作確認を行い、デバイスが正常に機能することを確認します。不具合があった場合には、障害対応を行い、問題を解決します。

キッティング作業は緻密で手間がかかる作業ですが、それだけにデバイスのパフォーマンスや安全性、管理効率の向上に大きく寄与します。適切なキッティングを行うことで、組織内のITインフラが円滑に運用されることが期待できます。

キッティングの重要性

現代の企業や組織において、デジタルデバイスは業務遂行に欠かせない存在となっています。そのため、デバイスの導入や管理が効率的かつ効果的に行われることが、組織全体の生産性や競争力を向上させる上で非常に重要です。キッティングは、デバイス管理の重要なプロセスとなる要素で、適切に実施することで、効率性、標準化、セキュリティ、管理の簡素化など、組織にとって多くのメリットがもたらされます。

キッティングが効果的に行われると、デバイスの設定やソフトウェアのインストールが効率化され、新規導入が迅速化し、IT担当者が他の業務に集中できるようになります。これにより、組織全体の生産性が向上するのです。

また、キッティングにより組織内でデバイス設定が統一されると、トラブルが減少し、従業員は異なるデバイス間での作業が容易になります。これにより、教育やサポートの負担が軽減され、システムアップデートや変更も容易になります。

セキュリティ面では、適切なキッティングが実施されることで、設定やアップデートが適切に行われ、リスクが軽減されます。これにより、外部攻撃や情報漏洩のリスクが最小限に抑えられます。

管理面では、キッティングを行うことでデバイスの一元化が図られ、迅速な対応やトラブルシューティングが可能になります。これらの要素が組み合わさることで、キッティングはデバイス導入や管理の重要性を一層高めます。

キッティングは、現代の企業や組織において極めて重要なプロセスであり、デバイス導入や管理を効率的かつ効果的に行うことで、生産性や競争力の向上が可能です。適切なキッティングが実施されることで、効率性、標準化、セキュリティ、管理の簡素化といったメリットが得られ、組織全体がよりスムーズに機能します。組織は、キッティングを戦略的に活用し、デジタルデバイス管理における効率性と安全性を追求することで、持続的な成長と成功を目指すべきです。

キッティングとは

自社キッティング時の留意点

自社でキッティングを行う場合、スムーズかつ効率的な運用を実現するために、以下のポイントを十分に考慮する必要があります。

プロジェクト管理

自社でキッティングを行う際は、プロジェクト管理が重要です。明確なタイムラインや作業スケジュールを設定し、担当者に割り当てることが必要です。また、適切なプロジェクト管理ツールを利用し、進捗状況を追跡し、必要に応じて調整を行ってください。

教育と研修

キッティングを行うスタッフは、デバイスやソフトウェアの設定、セキュリティ対策に関する専門知識が必要です。定期的な研修や教育プログラムを導入し、スタッフのスキルを維持・向上させることが重要です。

セキュリティ対策

自社でキッティングを行う際には、適切なセキュリティ対策が欠かせません。セキュリティ設定やアップデート、パッチ適用などを適切に行うことで、情報漏洩やウイルス感染のリスクを最小限に抑えることができます。

アップデート対応

デバイスやソフトウェアのアップデートは定期的に行われます。自社でキッティングを行う場合、アップデート情報を常に把握し、新しいバージョンへの対応を迅速に行うことが必要です。

緊急対応体制

トラブルが発生した際に、迅速かつ適切な対応ができるスタッフが必要です。緊急対応体制を整えることで、トラブル発生時の対応が迅速に行えるようになります。

コスト管理

自社でキッティングを行う場合、人件費や研修費などのコストがかかります。コストを把握し、予算内で効果的にキッティング作業を行うために、コスト管理が重要です。各プロセスにかかる費用を明確に把握し、適切な予算を割り当てることで、無駄な支出を避けることができます。また、効率化や自動化を導入することで、コスト削減にも繋がります。

これらの注意点を把握し対策を講じることで、自社でのキッティング作業を円滑に進めることができます。ただし、専門業者に依頼する場合と比較して、自社で行う場合のコストやリソースが高くなることを考慮し、自社でキッティングを行うメリットとデメリットを慎重に比較検討することが重要です。

キッティング作業の効率化

キッティング作業の効率化には以下の方法があります。

マスターイメージの活用

事前に設定済みのイメージを複製することで、作業時間を短縮できます。マスターイメージには、OS、アプリケーション、セキュリティ設定、ネットワーク設定などが含まれています。各デバイスに同じ設定を適用することで、一貫性を保ちながら作業を迅速に進めることができます。ただし、マスターイメージを定期的に更新し、変更やアップデートに対応することが重要です。

自動化ツールの導入

キッティング作業を自動化するツールを導入することで、効率を向上させることができます。これらのツールには、デバイスの設定やソフトウェアのインストール、アップデートを自動的に行う機能があります。例えば、Microsoft Deployment Toolkit(MDT)やSystem Center Configuration Manager(SCCM)などのツールを利用することで、手作業を大幅に減らし、効率化を図ることが可能です。

作業手順の標準化

作業手順を標準化することで、作業のムダが減り、効率が向上します。標準化された手順書を作成し、スタッフがそれに従って作業を行うことで、ミスを減らし、作業速度を向上させることができます。また、新しいスタッフの研修や教育もスムーズに進められるため、労力の削減にもつながります。

効果的な人員配置

キッティング作業の効率化には、人員の配置も重要です。スキルや経験に応じて適切な作業を割り当てることで、効率的に作業を進めることができます。また、チーム内でのコミュニケーションを円滑にし、作業の進捗状況を共有することで、全体の効率を向上させることができます。

継続的な改善

キッティング作業の効率化は、継続的な改善が必要です。定期的に作業プロセスを見直し、問題点や改善点を特定して改善策を実施することが重要です。これにより、作業の効率化や品質向上を維持することができます。また、スタッフからのフィードバックや意見を収集し、新しいアイデアや提案を取り入れることで、組織全体としてキッティング作業の効率化に取り組むことができます。さらに、業界の動向や最新技術の情報収集に努めることで、より効果的な効率化手法を見つけ出し、適用することが可能になります。

これらの効率化方法を適切に組み合わせることで、キッティング作業をよりスムーズに行い、組織全体の生産性やコスト削減に貢献することができます。ただし、効率化手法の導入や改善には十分な計画と検討が必要であり、一度にすべての手法を導入することは現実的ではありません。まずは、自社の状況に合った効率化手法を選択し、段階的に取り組むことが、効果的なキッティング作業の効率化につながります。

キッティングの品質管理とトラブルシューティング

キッティングの品質管理には以下のポイントが重要です。

作業手順書の整備

クリアな作業手順書を用意することで、作業の品質を維持できます。作業手順書は定期的に更新し、変更点や改善点を追記していくことが重要です。また、スタッフ全員が手順書にアクセスできるようにし、理解しやすい形式で整理しておくことが望ましいです。

チェックリストの活用

キッティング作業の完了を確認するために、チェックリストを活用しましょう。チェックリストには、デバイスの設定やソフトウェアのインストール、セキュリティ対策など、キッティング作業で行うべき全ての項目を記載します。作業が終了したら、チェックリストを使用して作業内容を確認し、漏れや不具合がないかを確認することで品質を維持できます。

研修や教育

キッティング作業に携わるスタッフには、定期的な研修や教育を提供し、スキルを維持・向上させることが重要です。これにより、作業品質の向上やトラブルシューティング能力の強化が図られます。

作業環境の整備

キッティング作業を効率的かつ安全に行うためには、適切な作業環境が必要です。作業スペースを整理整頓し、必要なツールや機器が揃っていることを確認しましょう。また、作業環境に関するガイドラインを設けることで、作業品質を維持することができます。

トラブルシューティング

キッティング作業中に問題が発生した場合、迅速かつ適切に対応できる体制を整えることが重要です。トラブルシューティングの手順を明確にし、スタッフに周知させましょう。また、過去のトラブル事例を収集し、その解決策を共有することで、再発防止や対応力の向上に繋がります。

キッティングサービスの活用メリット

キッティングサービスを活用することで、以下のメリットがあります。

1.時間と労力の節約

専門家に作業を委託することで、自社のITスタッフが他の重要な業務に集中できるようになり、組織全体の効率が向上します。また、キッティングサービス会社は一度に多数のデバイスを扱うことができるため、デバイスの導入や更新が迅速に行われます。

2.品質の向上

経験豊富な会社が行うことで、作業の品質が向上します。専門的な知識と技術を持つ会社は、様々なトラブルシューティングやカスタマイズに対応できるため、デバイスの安定性やセキュリティが確保されます。

3.コスト削減

自社でキッティングを行う場合、専門的なスキルや知識が必要なため、研修費用や人件費が発生します。キッティングサービスを利用すれば、これらのコストを削減できます。

4.カスタマイズの柔軟性

キッティングサービス会社は、企業のニーズや要件に応じてデバイスの設定やアプリケーションのインストールを行うことができます。これにより、企業は自社の業務に最適なデバイス環境を構築できます。

5.アフターサポート

キッティングサービス会社は、デバイスの保守やトラブルシューティングも行ってくれることがあります。これにより、自社のITスタッフがデバイスに関する問題に対応する負担を軽減できます。

6.セキュリティ対策

キッティングサービス会社は最新のセキュリティ対策を適用し、企業のデータ保護とデバイスの安全性を確保します。会社はセキュリティソフトウェアのインストールやアップデート、ファイアウォール設定、ネットワークのセキュリティ設定などを行い、情報漏洩やサイバー攻撃から企業を守ります。

7.法規制への対応

キッティングサービス会社は、各国の法規制や業界標準に適合したキッティング作業を行うことができます。これにより、企業は法的な問題や違反に対するリスクを軽減できます。

8.一貫性の維持

キッティングサービス会社が一元的にデバイスの設定や管理を行うことで、企業全体でのデバイスの一貫性が保たれます。これにより、社員間での情報共有やコミュニケーションが円滑に行われ、業務効率が向上します。

9.スケーラビリティ

キッティングサービス会社は、企業の規模やニーズに応じてサービスをスケールアップまたはスケールダウンできます。これにより、企業は成長や縮小に応じてデバイスの管理が容易になります。

キッティングとは

キッティングサービス選定のチェックポイント

キッティングサービスを選ぶ際には、以下のポイントに注意して選択しましょう。

評判や実績

キッティングサービス業者の評判や実績を調べることで、信頼性や品質についての情報を得ることができます。参考事例などをチェックしましょう。

サービス内容

キッティングサービス業者が提供するサービス内容を確認し、自社のニーズに合ったサービスが提供されているかどうかをチェックしましょう。例えば、デバイスの設定やアプリケーションのインストールだけでなく、アップデートやセキュリティ対策、トラブルシューティングなども含まれているかを確認しましょう。

サポート体制

キッティングサービス業者のサポート体制を確認しましょう。迅速かつ的確なサポートが提供されているかどうかが重要です。また、サポートが日本語で提供されるか、営業時間内に対応可能かなども確認しましょう。

納期

キッティングサービス業者の納期を確認しましょう。デバイスの導入がスムーズに行われるためには、納期が適切であることが重要です。業者と相談して納期を調整することができるかどうかも重要なポイントです。

価格

キッティングサービスの価格を比較検討しましょう。ただし、安価なサービスを選ぶだけではなく、品質やサポート体制なども総合的に評価して選ぶことが大切です。また、価格交渉が可能かどうかも確認しましょう。

これらのポイントを考慮して、自社のニーズに適したキッティングサービス業者を選ぶことが、効果的なキッティング作業につながります。

SBSリコーロジスティクスのキッティングサービス

デジタル化が進む今日、企業や教育機関、官公庁などは大量のPCやデバイスの運用管理に頭を悩ませています。そんな中、手間のかかるPCの設定やインストール作業、それらの管理を一元化し、スムーズに運用するための解決策があります。それがSBSリコーロジスティクスのキッティングサービスです。

当社が提供するキッティングサービスは、複雑なIT環境を効率的に整備し、お客様の手間を大幅に減らすことを可能にします。具体的なサービス内容、取り扱い製品、キッティングの流れから、お客様が直面している問題を解決するための具体的な方法まで、詳細な情報を提供しています。当社のキッティングサービスがどのようにお客様のビジネスを支援できるか、ぜひ一度ご覧ください。

キッティング Q&A

キッティングサービスとは具体的にどのような作業を行うのですか?
キッティングは、PC、液晶ディスプレイ、その他の周辺機器などのネットワークシステムを構成するさまざまなデバイスのハードウェア仕様の拡張や変更、ソフトウェアやアプリケーションのインストールなどの作業を指します。これにより、デバイスをすぐに使用できるようにします。
キッティングの対象となる製品は何ですか?
サービスの対象製品は、デスクトップPC、ノートPC、ワークステーション、タブレット、スマートフォン、MFP、プリンタ、サーバ、ネットワーク機器などです。
年間約60,000台の取り扱い実績があります。
キッティングとインストールの作業フローはどのように進行しますか?
キッティングとインストールの作業は、次の順序で進行します。 (1) アンパッキング/準備プロセス、(2) キッティングプロセス、(3) インストールプロセス、(4) 検査プロセス、(5) パッキング/出荷プロセス。詳細はこちら(「キッティング」ページの「キッティングおよびインストール作業の流れ」へリンク)をご覧ください。
キッティングをアウトソースするメリットは何ですか?
企業や教育機関、官公庁などで大量のコンピュータを日常的に管理・運用する場合、キッティング作業者に本来の業務以上の負荷が掛かる可能性があります。また、昨今ではテレワークの需要などで適切なIT環境のセットアップや管理が増えていることもあり、こういった点もキッティング作業を必要とする機会が増えている要因のひとつだと考えられます。しかしキッティング作業は、特定の知識やスキルを要求されることも多いため、対応できるスタッフが限られる可能性も軽視できません。さらに、キッティングや各種デバイスの調整・管理を行えていない機器の待機が増えると、業務のスムーズな遂行に機会損失が生まれてしまいます。こういった問題は、SBSリコーロジスティクスの「キッティング」サービスを利用することで解決できるのです。

キッティング事例

SBSリコーロジスティクスのロジスティクスサービス

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