グリーンロジスティクス
使用済み機器の回収と分別リサイクルに対応
国内トップレベルの静脈物流ネットワーク網
オフィスに設置されている複写機をはじめとする各種OA機器は、使用後に産業廃棄物として適正な処理を実施する必要があります。不要になった機器は正規のルート(不法投棄などを避ける)でオフィスから回収し焼却等で処分するだけではなく、近年は環境保全や資源の有効活用の観点から、回収した機器のリサイクルやリユースに取り組むことによって、ゴミの排出を限りなくゼロに近づけていくことが企業の社会的な使命として浸透しつつあります。

こうしたニーズを受けて、当社では業界に先駆けて日本全国をカバーする回収&リサイクル拠点網を構築しました。47都道府県および6つの市町村で産業廃棄物「収集運搬業」のライセンスを取得。お客様から回収する各種OA機器のほぼ100%に近い再資源化を実現できるネットワークおよびインフラを整備し、現在、リコーグループ様をはじめ数多くのお客様にその機能をご活用いただいております。
また、OA機器には、お客様のビジネス上の機密データや個人情報などが残されていることも少なくありません。当社では、こうした情報(データ)の外部への漏えいを防止するためのデータ消去サービスもご用意しており、お客様に安心して回収〜リサイクルの工程をアウトソーシングすることができます。
当社の「グリーンロジスティクス」サービスの詳細については、以下のページよりご覧いただけます。
SBSリコーロジスティクスのグリーンロジスティクス
グリーンロジスティクスに関してよくいただくご質問
グリーンロジスティクスとは
1. グリーンロジスティクスとは?
グリーンロジスティクスとは、物流業界におけるSDGs(持続可能な開発目標)の一環として注目されている概念で、環境への配慮を重視した物流サービスのことです。物流のさまざまなプロセスにおいて、エネルギー効率を高め、排出ガスを抑え、廃棄物を削減する取り組みを行うことで、環境負荷を軽減することを目指します。また、環境基準への準拠や再生可能エネルギーの活用、持続可能な包装材の採用といった施策を通じて、環境保護と物流効率の両立も図ります。

これらの施策を実行することで企業は、環境に配慮した物流体制を整えるだけでなく、社会的責任を果たすことができるようになります。さらに、持続可能性を追求することで企業の信頼性が向上し、競争力が強化されます。グリーンロジスティクスは、単なる環境対応の枠を超え、現代の企業にとって重要な取り組みの一つとなっています。
2. グリーンロジスティクスが注目される背景
地球温暖化や資源枯渇といった環境問題が深刻化している現代において、企業にはその活動が環境に及ぼす影響について高い責任が求められるようになっています。特に物流業界では、輸送に伴うエネルギー消費やCO2排出が多く、これが大気汚染や地球温暖化の進行を助長していることから、環境負荷を軽減するための取り組みが差し迫った課題となっています。このような背景の中で、グリーンロジスティクスは単なる環境対応に留まらず、企業の社会的責任(CSR)を果たす重要な手段として注目されるようになりました。
日本では具体的に、1979年に制定された「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」において、特に2005年の法改正により、一定規模以上の輸送事業者にはエネルギー使用状況の把握と効率化計画の策定が義務付けられ、物流プロセス全体での省エネルギー推進が求められるようになりました。

また、1998年に制定された「地球温暖化対策推進法」の施行は、多くの業種でCO2排出量削減が求められるようになり、特に物流分野では、輸送業務に伴う排出量の把握と削減計画の策定が義務化されるとともに、トラック輸送から鉄道や船舶輸送へのモーダルシフトが奨励されました。近年では、低公害車両の導入や共同配送の推進といった取り組みも進み、物流業界における環境負荷軽減の取り組みが加速しています。このように、物流効率を高めながら、持続可能な体制の構築を目指す企業の取り組みは活発化しています。
3. グリーンロジスティクスの具体的な取り組み
この章では、物流業界が環境への配慮と効率性の向上を両立させるために実践しているグリーンロジスティクスの主な具体的な取り組みをご紹介します。それぞれの施策がどのように環境負荷を軽減し、持続可能な物流を実現しているのかを詳しく見ていきましょう。
モーダルシフト
グリーンロジスティクスにおける主な取り組みのひとつとして、トラック輸送から鉄道や船舶輸送への切り替えが注目されています。これにより、輸送に伴うCO2排出量を大幅に削減することが可能です。鉄道や船舶はトラックに比べてエネルギー効率が高く、長距離輸送に最適な手段として評価されています。例えば、鉄道輸送では、1トンの貨物を1キロ運ぶ際のCO2排出量がトラックの約10分の1に抑えられるというデータもあります。このようなグリーンロジスティクスの一環となる取り組みは、輸送効率を高めながら環境負荷を抑えると同時に、渋滞緩和やコスト削減の効果も期待されています。
エコドライブの推進
燃料の消費を抑えるための運転技術として、エコドライブが物流業界で積極的に導入されています。これは、加減速を緩やかに行う運転方法やアイドリングの回避を徹底することで、燃費を向上させ、排出ガスを削減する取り組みです。物流企業では、ドライバーに対するエコドライブ教育が定期的に実施されるほか、運行管理システムを活用して運転状況をモニタリングし、効率的な運転を促しています。このような取り組みは、燃料コストの削減や環境負荷の低減にもつながり、持続可能な輸送体制を確立して、グリーンロジスティクスの目標達成に貢献します。
積載効率の向上
グリーンロジスティクスの取り組みにおける物流の効率化において、積載効率の向上は非常に重要な役割を果たします。車両のスペースを最大限に活用するため、貨物の形状やサイズを考慮し、効率的に積み込む計画を立てることで、輸送の無駄を最小限に抑えます。また、複数の荷主の荷物をまとめて運ぶ混載便を活用したり、輸送量に応じた車両サイズを適切に選定することで、空車やスペースの無駄を防ぎます。これらの工夫により、1回の輸送でより多くの荷物を運ぶことが可能になり、輸送回数の削減や燃料の効率的な利用を実現します。これによりコスト削減や環境負荷の軽減が可能になります。
配送ルートの最適化
グリーンロジスティクスにおける効率化の鍵となるのが配送ルートの最適化です。輸送計画の中で配送ルートの効率化は、移動に伴うエネルギー消費や時間の削減に大きく貢献します。最新の配車管理システムやAI技術を活用し、交通状況、配送先の位置関係、天候、渋滞情報などをリアルタイムで考慮することで、最短で効率的な配送ルートを算出します。また、配送順序を最適化することで無駄な移動を減らし、輸送時間や燃料消費の削減が可能となります。この取り組みは環境負荷を抑えるだけでなく、時間指定配送の精度向上やドライバーの負担軽減といった効果ももたらし、持続可能で柔軟な物流運営の支えとなります。
低公害車の導入
環境負荷を抑える手段として、物流業界では低公害車両の導入が進められています。ハイブリッド車や電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)などの車両は、従来の内燃機関車両と比較してCO2や排出ガスの排出量を大幅に削減することが可能です。さらに、電気自動車は騒音が少ないため、深夜や住宅地での配送にも適しています。また、国や自治体の補助金制度を活用することで、低公害車への切り替えコストを抑えつつ、持続可能な輸送体制の実現を目指しています。このような低公害車の導入は、グリーンロジスティクスの推進に不可欠な取り組みといえます。
環境にやさしい包装資材の採用
グリーンロジスティクスの一環として、物流における廃棄物削減の取り組みとして、包装資材の見直しが進められています。再利用可能な資材や軽量な包装材の採用を通じて、環境負荷を抑えるだけでなく、輸送効率を高めることも可能です。例えば、リサイクル可能な紙素材を活用した段ボールや、使い捨てプラスチックに代わる自然環境下で分解されやすい包装材を採用する企業が増えています。また、過剰包装の削減や輸送に適した形状の設計を取り入れることで、物流プロセス全体の効率化と環境保護の両立を目指しています。
このように、グリーンロジスティクスの取り組みは、環境負荷の軽減だけでなく、物流業界全体の効率性向上やコスト削減にも貢献するものです。企業がこれらの取り組みを推進することで、環境に優しい社会への前進を促すことが可能となるのです。
4. グリーンロジスティクスの導入によるメリット
この章では、グリーンロジスティクスの導入を進めることで、企業にもたらされる主なメリットをご紹介します。
環境負荷の低減

グリーンロジスティクスの導入により、輸送に伴うCO2排出量を削減することで地球環境の保全に貢献できます。具体的には、例えばモーダルシフトや低公害車両の導入、効率的なルートプランニングを通じた輸送効率の向上により、エネルギー消費を抑えることが可能となります。また、環境に優しい包装資材の使用や廃棄物の削減により、廃棄物処理に伴う環境負荷を軽減することも可能となります。
物流コスト削減

グリーンロジスティクスは、環境保全だけでなく、物流コストの削減にも直結します。例えば、エコドライブや燃費効率の高い車両の導入により燃料消費量を削減することで、運行コストの大幅な低減が可能になります。積載率の向上や輸送ルートの最適化などの輸送効率改善も、物流コストの削減となるでしょう。さらに、廃棄物を最小限に抑えることで廃棄処理費用を削減できるほか、過剰包装の見直しや再利用可能な包装材の活用によって、包装資材のコストを抑えることができます。グリーンロジスティクスの導入が、総合的に物流コストの削減に結びつきます。
企業イメージの向上と競争力の強化

グリーンロジスティクスへの取り組みは、企業の社会的評価を高めると同時に、競争力を強化する重要な要素となり得ます。環境に配慮した物流を積極的に導入する姿勢は、消費者や取引先から高い評価を受け、企業イメージの向上に寄与します。特に、環境意識が高まる現代では、持続可能な事業運営を行う企業は、社会的責任を果たしている存在として信頼を得ることができるでしょう。
さらに、物流プロセスの効率化を通じて、輸送コストの削減や配送時間の短縮といった具体的な成果も得られますので、これによって顧客満足度の向上や市場の変化への迅速な対応が可能になり、結果として企業の競争優位性が強化されることになります。環境対応と効率化を両立した取り組みは、企業に新たなビジネスチャンスをもたらし、長期的な成長の基盤を築く大きな力となります。
5. グリーンロジスティクスと消費者の関係
現代社会において、消費者のエコ意識が著しく高まっており、これが物流業界にも大きな影響を与えています。消費者は環境に配慮した商品やサービスを選ぶ傾向が強まり、企業に対しても持続可能な取り組みを求める声が増えています。グリーンロジスティクスは、こうした消費者のニーズに応えるための重要な要素となっており、企業の競争力を左右する鍵となっています。

エコ意識の高まりと需要の変化
近年、地球温暖化や資源の枯渇といった環境問題への関心が高まる中、消費者のエコ意識も急速に向上しています。消費者は商品の製造過程や物流プロセスにおける環境負荷を重視するようになり、エコフレンドリーな選択を積極的に行うようになっています。例えば、再生可能エネルギーを使用した配送サービスや、環境に優しい包装材を採用した商品は、消費者から高い評価を受けています。
このようなエコ意識の高まりは、需要の変化としても現れています。消費者は環境に配慮した商品やサービスを選ぶことで、企業に対して環境保護への取り組みを促しています。結果として、企業は持続可能な物流体制を構築することが、消費者の期待に応えるために不可欠となっています。グリーンロジスティクスの導入は、単に環境負荷を減らすだけでなく、消費者の信頼を獲得し、ブランド価値を向上させる手段ともなっています。
サステナブルな選択を促すマーケティング
消費者に対してサステナブルな選択を促すためには、効果的なマーケティング戦略が欠かせません。企業はグリーンロジスティクスの取り組みを積極的にアピールし、消費者に対してその価値を伝える必要があります。まず、企業は物流プロセスにおける環境負荷の削減努力を明確に示すことで、消費者の信頼を獲得します。具体的なデータや成果を公開することで、企業の取り組みが実際に効果を上げていることを証明できます。
さらに、環境に優しい商品やサービスにはエコラベルを付与することで、消費者に認識しやすくします。エコラベルは、消費者が環境に配慮した選択をする際の指標となり、購買意欲を高める効果があります。また、企業のグリーンロジスティクスに関する取り組みをストーリーとして伝えることで、消費者の共感を呼び起こすことも重要です。具体的なエピソードや成功事例を紹介することで、消費者は企業の努力を具体的にイメージしやすくなります。
さらに、環境に配慮した行動を促すために、エコポイントの付与や割引などのインセンティブを提供することも有効です。これにより、消費者は持続可能な選択をする動機付けが強化されます。最後に、ソーシャルメディアやウェブサイトを通じて、グリーンロジスティクスの取り組みを積極的に発信することも重要です。デジタルプラットフォームを活用することで、幅広い消費者層に効果的に情報を届けることが可能となります。
消費者のエコ意識の高まりは、グリーンロジスティクスの重要性を一層高めています。企業は、持続可能な物流体制を整えることで、消費者の期待に応えるとともに、信頼性や競争力の向上を図ることができます。また、効果的なマーケティング戦略を通じて、消費者に対してサステナブルな選択を促すことが、企業の持続可能な成長に繋がります。グリーンロジスティクスは、環境保護とビジネスの成功を両立させるための重要な要素として、今後ますます注目されることでしょう。
6. SBSリコーロジスティクスのグリーンロジスティクスサービス
当社では、環境保護と物流効率の両立を目指し、多角的なグリーンロジスティクスサービスを展開しています。当社は業界で先駆けて日本全国を網羅する回収・リサイクル基盤を構築し、環境負荷の低減と資源の有効活用をサポートしています。以下に、当社の主要なグリーンロジスティクスサービスをご紹介します。
1.廃棄物処理およびリサイクルサービス

SBSリコーロジスティクスは、オフィスで使用されるOA機器や使用済みトナーカートリッジなどの回収・処理を全国規模で提供しています。これらの廃棄物は、単に焼却処分するだけでなく、リサイクルや再利用を通じて資源循環を実現。当社のグリーンロジスティクスサービスは、環境保護と同時に、企業の廃棄物管理の効率化をサポートします。
2.データ消去サービス

OA機器やPCには、顧客の機密情報や個人データが含まれている場合が多く、適切なデータ消去が不可欠です。当社のグリーンロジスティクスサービスでは、専門的な「データ消去サービス」をご用意し、機密データの漏洩を防止しています。消去作業後には、安心してご利用いただけるよう各種証明書を発行いたします。この取り組みは、企業のセキュリティ対策強化と環境保護を同時にサポートします。
3.循環型エコ包装の開発

グリーンロジスティクスにおける重要な取り組みとして、物流において避けられない梱包材や緩衝材の使用量削減に向けた「循環型エコ包装」の開発を行っています。この包装材は繰り返し利用可能な設計となっており、廃棄物の削減とコスト削減に貢献します。また、持続可能な資材を活用し、環境への配慮を徹底しています。これにより、お客様の物流プロセス全体での環境負荷の軽減が可能となります。
4.全国規模の使用済みOA機器・トナー回収とリサイクル基盤

SBSリコーロジスティクスは、日本全国をカバーするネットワークを活用し、OA機器やPCの効率的な回収を行っています。47都道府県および6つの市町村で産業廃棄物「収集運搬業」のライセンスを取得。さらに国内23カ所の回収・集約拠点や、国内5カ所の回収物の再資源化を手掛ける拠点を展開。全国規模の取り組みは、地域や業種を問わず、さまざまな企業に対応可能です。
SBSリコーロジスティクスは、これらのグリーンロジスティクスサービスを通じて、環境保護に貢献すると同時に、企業が持続可能な運営体制を構築できるようサポートしています。グリーンロジスティクスを実現するための確かなパートナーとして、皆さまの事業活動を包括的に支援いたします。